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うづらてい

Author:うづらてい
京都木屋町のワインダイニングです。

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「 仔羊のロースト & シャトー・クロワゼ バージュ 」

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★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ

CHATEAU CROIZETBAGES '16 (Pauillac)  \ 2,300
シャトー クロワゼバージュ (ポイヤック)

ボルドー、「メドック」地区で最上のワインを数多く生み出すのが「ポイヤック」村。 その中でも、クラシックな造りで存在感を光らせる通好みのシャトーが、この「シャトー・クロワゼ・バージュ」です。シャトーの始まりは、18世紀の中頃。書記官と公証官だった“クロワゼ”兄弟が近隣のブドウ畑を買い集めたのが、「シャトー・クロワゼ・バージュ」の原型です。フランス革命中、二人は地元の政治活動に加わるため、この土地を“ジャン・ド・ピュイタラック”へ売り渡し、1853年には“ジュリアン・カルヴェ”がこの畑を買い取りました。この時、名前が「カルヴェ・クロワゼ・バージュ」となり、1855年のメドック格付けで第五級と認定されました。
1942年に「マルゴー」村の「メドック」格付け第二級「シャトー・ローザン・ガシー」と、ブルジョワ級の「ベ・ロルム・トロンコワ・ド・ラランド」を所有者として有名な“ポール・キエ”氏が「シャトー・クロワゼ・バージュ」を取得。2004年からは“ポール”氏の孫である“ジャイ・フィリップ・キエ”氏と、“アンヌ・フランソワーズ”女史が経営。名門一族の元、さらに実力を上げることが期待されています。
「ポイヤック」村は、ジロンド河沿いから内陸まで競い合うようにシャトーがひしめく村です。5大シャトーの「ラフィット」、「ムートン」、「ラトゥール」の3つが存在し、他にも格付けシャトー数が多く存在します。アペラシオン全体に存在する大きな砂利が水はけをよくし熱を蓄えるため、ブドウの果実がしっかりと成熟。そのため格別のカベルネ・ソーヴィニヨン種が育つのです。作付面積はカベルネ・ソーヴィニヨン種62%、メルロー種28%、プティヴェルド種6%、カベルネ・フラン種4%となっております。出来上がるワインは、清涼感のある杉の木のヒントに、特徴的なスミレの香り、そして濃密なボディの気品ある味わいとなります。濃厚でありながら、非常にバランスが良く、飲み飽きない作りになっております。
今月のマリアージュのお相手には「仔羊のロースト 香草風味のブール・ノワゼット」をおすすめします。仔羊は丁寧にロースト、仔羊のジュをベースに、フォンドヴォ、マスタード、ケッパー、スパイスを加えた焦がしバターソースをご用意いたしました。意外とマイルドな風味の肉質で、ワインもタニックなワインよりも熟成感のある果実味が、骨格にあるワインが好相性だと思います。是非、お楽しみくださいませ!!。因みに「シャトー・クロワゼ・バージュ」のラベルは、19世紀の「パリ」博覧会などで受賞したメダルをデザインしたものです!!。

(2022.10.01[SAT])

「 ブルターニュ産仔牛フィレ肉のソテー & ヴィルジニ ド ヴァランドロー 」

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★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ

VIRGINIE DE VALANDRAUD '18 (St-Emilion)  \ 2,300
ヴィルジニ ド ヴァランドロー (サンテミリオン)

 “ジャン・リュック・テュヌヴァン”氏が所有しています「シャトー・ヴァランドロー」は1995年のプリムールのオークションで「メドック」の五大シャトーより高値で取引され一躍話題を呼び「ポムロール」の「シャトー・ル・パン」同様“ミシェル・ローラン”氏が栽培、醸造のコンサルタントを努め、まさに「サンテミリオン」のガレージワインの元祖でございます。1989年、「シャトー・パヴィ・マカン」と「シャトー・ラ・クロット」の間の小さな谷に、わずか0.6haの畑を購入したのが始まりで、徐々に畑を広げ、現在では約8.9haを所有するに至っています。研究熱心な“テュヌヴァン”氏は、2000年にブドウ畑の一部(2ha)にビニールシートを敷いて、雨水を排除してブドウを育て始めました。このやり方は、フランスワイン醸造法では認められない為、この畑から作られたワインは格下げせざるをえませんでした。しかし、格下げしても良いワインを造りたいという“テュヌヴァン”氏のワインに対する情熱が伝わるエピソードです。
畑を拡張した現在でも、“テュヌヴァン”氏の厳格な栽培と醸造は変わることはなく、遂に2012年の「サンテミリオン」格付けにて第一特別級Bに昇格を果たしました。2012年の新格付け発表で、グラン・クリュからいきなり2階級昇格して、プルミエ・グラン・クリュ・クラッセ(第一特別級格付)に昇格!(これにより「サンテミリオン」最高峰のプルミエ・グラン・クリュ・クラッセは、「シャトー・シェヴァル・ブラン」や「シャトー・オーゾンヌ」を含め、18シャトーに!)
今回おすすめの「シャトー・ヴェルジニ・ド・ヴァランドロー」、“テュヌヴァン”氏のひとり娘“ヴィルジニ”の名前が由来となっており、ラベルにも愛らしい姿が記載されています。所有の畑の内の4haの区画から作られるセカンドワインにあたるのですが、ファーストワインとは異なる区画になっています。しかし、ファーストワイン同様、化学肥料は一切使用せず、限りなく自然に近い状態にこだわっています。ヴァランドローと同じ醸造方法、新樽100%による18ヶ月間の樽熟成を行います。ファーストヴィンテージは1991年ですが、1997年以降「ヴィルジニ・ド・ヴァランドロー」は当初のセカンドワインとしてではなく「レ・フォール・ド・ラトゥール」や「シャペル・ド・オーゾンヌ」、はたまた「クロ・デュ・マルキ」同様、独自のアイデンティティーをもったワインとして位置づけられています。年間生産量もわずか4,200本の希少さです。この2018年ヴィンテージは「ワインアドヴォケイト」誌で「シャトー・ヴァランドロー」に96+点、この「ヴィルジニ・ド・ヴァランドロー」にさえ驚異の93+点の高評価をつけています。
ブレンド比率は、メルロー種65%、カベルネ・フラン種30%、カベルネ・ソーヴィニヨン種2.5%、マルベック種2.5%となっております。外観は濃い目のガーネット色。香りは潰したブラックチェリーやバラのフレッシュで若々しい香りに、バラやハーブ、モカなどのスパイスのニュアンス。口に含むとアタックは柔らかく、均整のとれた優れたバランスを見せています。酸と滑らかなタンニンが心地よく、深みがありながらもどこか親しみやすさ、味わい深さを感じる仕上がりです。
今月のマリアージュのお相手は「ブルターニュ産仔牛フィレ肉のソテー クレーム・ボルドレーズ 香草バターを添えて
」をおすすめします。フランスは「ブルターニュ」産の仔牛のフィレをソテー、「ボルドー」ワインを使って、生クリームと合わせた「クレーム・ボルドレーズ」を作りました、比較的淡白な味わいの仔牛肉のアクセントに香草バターとご一緒にお召し上がり下さいませ。均整が取れ、緻密でまろやかな味わいの「サンテミリオン」とは、見事なマリアージュとなりました。是非、お楽しみ下さいませ!!。

(2022.9.01[THU])

「 京鴨ロースのロースト & ボーヌ レ サン‐ヴィーニュ 」

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★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ

BEAUNE.Cent Vignes '16 (Albert Morot)  \ 2,300
ボーヌ サン ヴィーニュ (アルベール モロ)

「アルベール・モロ」は1820年にネゴシアンとして創設されましたが、1890年に7haのブドウ畑を購入。以降、ネゴシアンとドメーヌの2足の草鞋を履いてきました。
“アルベール・モロ”の孫にあたる“ギィ・モロ”と“フランソワーズ・ショパン”の兄妹が経営に当たっていましたが、1980年代半ばに“ギィ”が病気に倒れ、“フランソワーズ”はネゴシアン・ビジネスの廃業を決意し、ドメーヌ経営に集中したのです。その彼女も引退の時を迎え、直系の子供がいないことから、「パリ」で生まれ「モンペリエ」で農学を修めた、甥の“ジョフロワ・ショパン・ド・ジャンヴリ”にドメーヌを託すに至ったのです。現在、ドメーヌの規模は8ha。
「サヴィニー・レ・ボーヌ1級ヴェルジュレス」にモノポールの「クロ・ド・ラ・バタイエール」を所有する以外はすべて「ボーヌ」の1級畑。「トゥーロン」、「グレーヴ」、「トゥーサン」、「ブレッサンド」、「サン・ヴィーニュ」、「マルコネ」、そして2001年に加わった「エーグロ」と7つものクリマが揃うのです。
赤ワインの醸造は、完全除梗。4、5日の低温マセレーションを経てアルコール発酵を行います。以前は木桶を用いていたようですが、2005年からステンレスタンクに変わっています。トータルで20日間のキュヴェゾンの間、発酵の前半はピジャージュを行い、後半はルモンタージュにより抽出します。その後、18ヶ月間の樽熟成となりますが、以前は50%に達していました新樽率が近年徐々にその比率を落とし、2009年以降は1/3となっています。瓶詰めまで澱引きはなし。これはワイン中の炭酸ガスで酸化を防ぎ、亜硫酸の添加を避けるためだそうです。
かつては飲み頃になるまで年月を要する頑なな印象の強かった「モロ」のワインですが、“ジョフロワ”の時代になって洗練度を身に付け、とくに近年の出来は磨きがかかっています。「ボーヌ」村の1級畑がズラリと揃うことから、このアペラシオンの特徴を学ぶには最適のドメーヌと言えます。今月はその中から、一番所有面積の広い「サン・ヴィーニュ」をお勧めいたします。
「サヴィニー・レ・ボーヌ」村寄りの斜面下方に位置する1級畑。土壌は石灰質を含んだ軽めの砂質で、ワインも繊維で軽やかな仕上がり。チェリーや赤スグリの赤い果実系にほんのり梅シソっぽさ。優しい味わいを基調とした「ボーヌ」ワインです。
今月のマリアージュのお相手は「京鴨ロースのロースト カシスソース」をおすすめします。京都は与謝野町の「京鴨」を丁寧にローストし、適度なフレッシュ感とコクのあるカシスのソースで召し上がって頂きます。同じ赤系果実のニュアンスであり、且つ、繊細で緻密な「モロ」の「ボーヌ」村一級ワインと非常に良いマリアージュとなりました。是非、お楽しみ下さいませ!!。

[2022.8.01(MON)]

「 京もち豚とフォワグラのロッシーニ風 & クレマンタン デュ パプ・クレマン 」

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★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ

LE CLEMENTIN DU PAPE CLEMENT '15 (Pessac-Leognan) \ 2,300
ル クレマンタン デュ パプ クレマン (ペサック-レオニャン)

「シャトー・パプ・クレマン」の歴史は、13世紀にまで遡ります。1299年に“ベルトラン・ド・ゴ”司教が「ボルドー」の大司教になり、「ぺサック・レオニャン」の「モット」と呼ばれるブドウ畑が領地として与えられた際、その畑に魅力を感じた彼が近代的方法で領地の経営を行ったのが始まりです。1305年の教皇選挙会議により、「教皇クレマン5世」となった“ベルトラン・ド・ゴ”でしたが、教皇の職務が忙しく、悔しくもブドウ畑を大司教館へ譲り渡すことになりました。“クレマン5世”の意志を受け継いだ歴代の大司教たちは、ブドウ畑の運営、ワイン造りの設備を整備することとなります。今日、「ボルドー」のブドウ栽培では当たり前となった、ブドウの幹を一列ごとに区別して植える手法は、フランス全域において「シャトー・パプ・クレマン」が最初に行った手法です。
今回、ご紹介のワインはその「シャトー・パプ・クレマン」のセカンドワインでございます。ブドウ園で手摘みによる収穫時に選別された後、選果台で最終選果を実施。重力による自然なプレスで圧搾の後、約8度の低温浸漬を行い、アロマを最大限に引き出します。醸造ではステンレスタンクまたはコンクリートタンクにて発酵。樽に優しく移し替えた後、マロラクティック発酵、そして約16ヵ月の熟成が行われます。
縁が淡いルビー色の色調。グラスに注ぐと、レッドプラムやブラックベリーなど果実の濃密なアロマと、クローヴなどのスパイス香、そしてタバコや皮革を連想させる複雑なニュアンスが漂います。口に含みますとまろやかな口当たりと共に、凝縮感のある果実味が広がる印象。綺麗な酸味はまだ芯を保っており、動物的なニュアンスを伴う風味があるのも特徴的です。エレガンスと力強さ、フィネスが見事に表現された1本です。
今月のマリアージュのお相手は「京もち豚とフォワグラのロッシーニ風 ペリグーソース」をおすすめします。京都が誇るブランドポーク、「京都ポーク」を丁寧にローストし、フランス産のフォアグラと合わせました、贅沢な黒トリュフのソース、ペリゴールソースで、ローッシーニ風に仕上げました。ここは、やはり、メルロー種主体の「グラーブ」ワインを選ばせていただきました。凝縮感のある果実味と複雑なスパイスのニュアンスが見事なマリアージュとなりました。。是非、お楽しみ下さいませ!!。

(2022.7.01「FRI])

「 但馬産 夏鹿ロース肉 & バディン ド ラ パターシュ 」

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★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ

BADINE DE LA PATACHE '15 (Pomerol) \ 2,300
バディン ド ラ パターシュ (ポムロル)

「バディン・ド・ラ・パターシュ」は「クオックドメーヌ」(ピーター・クォックはボルドーワインをこよなく愛するベトナム出身の中国人投資家で、ワイン業界では1997年にアジア人として初めてボルドーの畑を購入したとして知られた人物。以降、20年以上に渡って7つのシャトーを購入し、運営しています。)のワイン生産者チーフである“ジェローム・アギーレ”が作った葡萄によるプライベートセレクションです。“アギーレ”は自身の哲学をこう述べています。『よく出来た仕事とは、葡萄畑で働く皆が知的に的確で、自然バランスに敬意をもって取り組むことである。』と。
醗酵は、20%オーク樽、80%をステンレスタンクとセメントタンクにて行い、熟成はフレンチオーク樽にて16カ月(225L、新樽比率40%)行われます。年間の生産は僅3000本、栽培面積1ha、鉄分と小砂利を含んだ粘土石灰質土壌から平均収量34hl/haで作られております。ブレンド比率はメルロー種90%、カベフラ・フラン種10%となっております。
色調は、ガーネット色ながら、香りは、上品なラズベリーやチェリーの赤果実中心にスミレの花、ポムロルらしい鉄っぽさも感じられます。十分な滑らかさがあり繊細な飲み心地。 それと同時に鉄分土壌から来る味わいの深さ、複雑さは非常に素晴らしいです。
今月のマリアージュのお相手は「」をおすすめします。兵庫県但馬産、夏鹿のロースをソテー致しました、適度に脂ののった肉質は非常に滋味深く、相性の良い、赤系果実のグリオットチェリーをふんだんに使った黒胡椒風味の「ソース・ポワブラード」に「スネ肉」から取った「フォン」と合わせた「ソース・グランヴヌール」をご用意致しました。エレガントでありながら深い味わいの「ポムロル」ワインとは、見事なマリアージュとなりました。。是非、お楽しみ下さいませ!!。

(2022.6.01[WED])

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