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Author:うづらてい
京都木屋町のワインダイニングです。

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「 仔牛フィレ肉とリ・ド・ヴォーのパネ & プリューレ・リシーヌ 」

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★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ

CHATEAU PRIEURE LICHINE '12 (Margaux) 2,300
シャトー プリューレ リシーヌ (マルゴー)

 「フランス」語で“小修道院”という意味の「プリューレ」と、以前オーナーであった“アレクセス・リシーヌ”氏の苗字を取って名付けられているのが「シャトー・プリューレ・リシーヌ」です。
その名前が示すとおり、もともとはたった4haの土地で修道院のミサ用に細々と作られていたワインが評判となり、市場に出回り人気を博すようになった、そんなエピソードが残されています。
1951年より、シャトーは現在でも知られている“アレクセス・リシーヌ”氏のものとなります。彼の最大の業績は、彼の亡くなる年の1989年に、敷地を「マルゴー」村に60haと増やしたことでしょう。この拡大は1989~1999年の所有者、息子の“サーシャ”に引き継がれました。1999年から、シャトーは「グループ・バランド」によって転機を迎えます。敷地に関しては大きな変化はなかったものの、醸造学者“ステファン・デュルノンクール”氏の協力と、“ミッシェル・ロラン”氏(2000年まで)の手によって、スタッフはさらに強化されました。多くの砂利が堆積し、「マルゴー」地区の格付けシャトーの畑が集まる「カントナックの丘」の上にある畑は、「マルゴー」村の中でもトップクラスです。“アレクセス・リシーヌ”氏はこのシャトーへ多大な投資を行いました。「シャトー・プリューレ・リシーヌ」のブドウ畑は、大部分が「カントナックの台地」の上の、ギュンツ氷期の小石が多く堆積する砂利質の土壌のところにあり、合計で約70haです。
栽培品種の比率は、約50%のカベルネ・ソーヴィ二ヨン種、42%のメルロー種、6%のプティ・ヴェルド種、2%のカベルネ・フラン種となっています。カベルネ・ソーヴィ二ヨン種とカベルネ・フラン種は、砂利質でもその層が約10~15mと、「ポイヤック」村や「サンジュリアン」村と同じぐらいの厚さのところに植えられ、メルロー種は粘土の比率が高いところ、プティ・ヴェルド種は砂利の層が6~8mと比較的薄いところと、品種ごとに適所を選んで植えられています。
収穫には150~200人の方が参加します。そのうちの130人ほどが、選果をしながら、手摘みで収穫を行い、ブドウをカジェットに入れていきます。カジェットごと醸造所に運ばれて来たブドウは、バイブレーター式の選果台を使って、除梗前と除梗後の2回の選果が行われます。その後、破砕を行ってから9基のステンレスタンクと12基のコンクリートタンクに運ばれ、発酵前に12~13℃での低温マセレーションを1週間ほど行います。続いて、29度~30℃でのアルコール発酵を行った後に、果皮浸漬を行います。低温マセレーションから果皮浸漬まで、タンクによって変わってきますが、大体25~32日間ほどの時間を掛けているそうです。
マロラクティック発酵は、グランヴァンに使用されるだろうワインに関しては樽の中で行い、セカンドに回されるものはステンレスタンクの中で行われます。1年目の樽貯蔵室、2年目の樽貯蔵室では、マロラクティック中に室内温度を上げるため、ビニールシートを付けて暖房するそうですその後、約18ヶ月間の樽熟成に入るのですが、“ステファン・デュルノンクール”がコンサルタントに入った1999年からは、樽熟成の最初の6ヶ月間は澱引きをせず、澱を樽の中に残したまま熟成を行う“シュール・リー”と、樽の底に溜まっている澱を攪拌させる“バトナージュ”が採用されました。
これらの手法を採用することによって、酵母の死骸から旨味成分がワインに溶け出して、ワインがより複雑性を帯び、またコクが出るのだそうです。ただし、この手法だと、従来は澱引きの際に空気に触れることにより抑えられていたワインの還元反応が強くなってしまうケースが多いため、定期的に樽内のワインに酸素を供給する“ミクロビュラージュ”を行うことにより、バランスを保っているのだとのことです。バトナージュは、樽熟成の最初の6ヶ月間には1週間に2回行い、ミクロビュラージュは、樽熟成中に少ない場合で3回、多い場合は8回ほど行うとか。“ステファン”がシャトーまで来て、すべての樽を定期的に試飲しながら、このような回数を決定していくのだそうです。
色調は「マルゴー」村にしては濃いガーネット色、黒系果実の深いアロマや甘草、燻したハーブ、タバコの趣が感じられます。しなやかで熟成が早いようですが、タンニンを十分含み、非常に中身が詰まったワインです。豊かな果実味とエレガントでしなやかな口当たり。現代的で知的なスタイルを持つ「マルゴー」ワインです。
今月のマリアージュのお相手は「仔牛フィレ肉とリ・ド・ヴォーのパネ ソース・ディアブル」をおすすめします。フランスは「ブルターニュ」産の仔牛のフィレ肉とリドヴォ(胸腺)を丁寧にパン粉を付け、カツレツに、ソースには古典、現代の融合のようなソース・ディアブル(フォンやマデラ酒を加えた上等なソース・エスパニョールと言われるソース・ドゥミ・グラスにエシャロットやカイエンヌペッパーを加えて作られたもの)をご用意致しました。淡白な仔牛のフィレ肉と濃厚なリドヴォー、パン粉の香ばしさに複雑さとまろやかさのあるディアブルソースがよくマッチした一皿です。十分なタンニンを感じながらもしなやかで知的なイメージの「マルゴー」ワインとは素晴らしいマリアージュとなりました。是非、お楽しみ下さいませ!!!。

(2017.6.01[THU])

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