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Author:うづらてい
京都木屋町のワインダイニングです。

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「 仔牛フィレ肉とリ・ド・ヴォー & プリューレ・リシーヌ 」

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★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ

CHATEAU PRIEURE LICHINE '06 ((Margaux) 2,300 (2,657)
シャトー プリュレ リシーヌ (マルゴー)

12世紀、「ヴェルトゥイユ」大修道院の「サン・オーギュスタン」の教会参事会員によって、「カントナック」の「サン・ディディエ」小教区基金を使ってブドウ栽培が始められました。最初はわずか4haで、主にミサ用のワインを作り、ブドウ栽培と同時に食糧農産物の栽培も行っていたとか。これが「シャトー・プリューレ・リシーヌ」の始まりと記されています。当時、小修道院に収められる税金は生産物の10分の1で、小修道院には消費するより沢山のワインが納められ、余分となったワインは、聖職者を通じて市場で売られました。このため、納税格付けに「プリューレ」の名は見られるものの、「ボルドー」の仲買業間では、その名は知られていませんでした。
「フランス」革命後、所有権は「ボルドー」や「メドック」在住の一族の手に渡り、修道院時代から現在に至るまで、常にワイン作りの中心となり続けました。1953年までは、ワインは「シャトー・プリューレ・カントナック」のラベルで製造されていました。
1951年より、シャトーは現在でも知られている“アレクセス・リシーヌ”氏のものとなり、彼の最大の業績は、彼の亡くなる年の1989年に、敷地を「マルゴー」に60ha増やしたことでしょう。この拡大は1989~1999年の所有者、息子の“サーシャ”に引き継がれていきました。
1999年から、シャトーは「グループ・バランド」によって転機を迎えます。「シャトー・プリューレ・リシーヌ」では、1998年までは、有名な醸造コンサルタントの“ミッシェル・ロラン”が一人でコンサルタントを行っていました。さらに1999年からは、“ステファン・デュルノンクール”も招聘され、非常に豪華なメンバーがこのシャトーのコンサルタントとして関わっていたのです。しかし、2001年のヴィンテージを最後に、“ミッシェル・ロラン”は去り、現在は“ステファン・デュルノンクール”だけがコンサルタントを行っています。シャトーの方のお話によると、“ミッシェル・ロラン”がコンサルタントを行っていた時には、彼が余りにも多忙すぎるため、シャトーにはほとんど来れなかったのだそうです。それに対して、現コンサルタントの“ステファン”は、頻繁にシャトーに足を運んでブドウ畑の管理やワインの熟成中の試飲などを行っていたため、彼に一任することを決定したのだとか。
収穫には150~200人の方が参加します。そのうちの130人ほどが、選果をしながら、手摘みで収穫を行い、ブドウをカジェットに入れていきます。カジェットごと醸造所に運ばれて来たブドウは、バイブレーター式の選果台を使って、除梗前と除梗後の2回の選果が行われます。これも、“ミッシェル・ロラン”がシャトーを去り、“ステファン”が一人でコンサルタントを行うようになった2002年のヴィンテージから行われ始めたことだそうです。
その後、破砕を行ってから9基のステンレスタンクと12基のコンクリートタンクに運ばれ、発酵前に12~13℃での低温マセレーションを1週間ほど行います。続いて、29度~30℃でのアルコール発酵を行った後に、果皮浸漬を行います。低温マセレーションから果皮浸漬まで、タンクによって変わってきますが、大体25~32日間ほどの時間を掛けているそうです。マロラクティック発酵は、グランヴァンに使用されるだろうワインに関しては樽の中で行い、セカンドに回されるものはステンレスタンクの中で行われます。
その後、約18ヶ月間の樽熟成に入るのですが、“ステファン・デュルノンクール”がコンサルタントに入った1999年からは、樽熟成の最初の6ヶ月間は澱引きをせず、澱を樽の中に残したまま熟成を行う“シュール・リー”と、樽の底に溜まっている澱を攪拌させる“バトナージュ”が採用されました。これらの手法を採用することによって、酵母の死骸から旨味成分がワインに溶け出して、ワインがより複雑性を帯び、またコクが出るのだそうです。
ただし、この手法だと、従来は澱引きの際に空気に触れることにより抑えられていたワインの還元反応が強くなってしまうケースが多いため、定期的に樽内のワインに酸素を供給する“ミクロビュラージュ”を行うことにより、バランスを保っているのです。バトナージュは、樽熟成の最初の6ヶ月間には1週間に2回行い、ミクロビュラージュは、樽熟成中に少ない場合で3回、多い場合は8回ほど行うとか。“ステファン”がシャトーまで来て、すべての樽を定期的に試飲しながら、このような回数を決定していくのだそうです。
最初の6ヶ月間を過ぎると、ここでようやく1回目の澱引きを行います。しかし、一部には6ヶ月を待たずに澱引きする樽もあるそうです。各樽によってシュール・リーの反応が様々なため、良い結果を出しているものはそのままシュール・リーを行って、何らかの問題が発生した、またはその兆候が見られる場合には澱引きを行っているのだか。
清澄作業であるコラージュに関しても、試飲した結果から必要かどうかを判断するそうで、他の多くのシャトーのように必ず行っているという訳ではないそうです。必要があると判断された場合はコラージュを行い、ようやく瓶詰め作業が行われることになります。
ブレンド比率はカベルネ・ソーヴィ二ヨン種50%、メルロー種42%、カベルネフラン種2%、プティヴェルド種6%となっております。色調は、少し透明感のあるガーネット色、とても柔らかい上品な果実香がとても優美な印象で、スパイシーさや酸は非常に穏やかで、熟した黒系果実の味わいと、見事な量のタンニンがすばらしいエレガントさを演出しています。
今月のマリアージュのお相手には「仔牛フィレ肉のソテーとリ・ド・ヴォーのパネ 赤ワインソース」をおすすめします。「ケベック」産の仔牛のフィレ肉のソテーと数の少ないリ・ド・ヴォー(胸腺)のパン粉焼きの取り合わせに豊かな味わいの赤ワインソースをご用意致しました。今回の赤ワインソースはワインとの相性を考えあまりスパイシーさを強調せず、程よいアクセントといった感じに仕上げております。非常に淡白でありながら旨味のある仔牛肉、触感が楽しくクリーミーなリ・ド・ヴォー、とても芳醇な「マルゴー」ワインとても楽しいマリアージュになりました。是非とも、お楽しみ下さいませ!!!。

(2012.4.01[SUN])

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