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Author:うづらてい
京都木屋町のワインダイニングです。

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「 大山黒牛 バラ肉の赤ワイン煮込み & レオヴィル・ポワフェレ 」

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今月のコース料理のおすすめは、この寒い時期・・何と言っても、心から温まる「煮込み料理」です・・・鳥取は「大山」の麓、“西田さん”の牧場で育った「大山黒牛」のバラ肉をじっくりと「ボルドー産」の赤ワインで煮込んだ逸品です・・・いつものように「ソムリエ・森下」のご案内で、グルメな気分になって下さい・・・。

★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ

CHATEAU LEOVILLE POYFERRE '06 (ST-Julien) 2,500 (2,888)
シャトー レオヴィル ポワフェレ (サンジュリアン)

「サンジュリアン」村には「レオヴィル」と名のつくシャトーが3つあります。「レオヴィル・バルトン」と「レオヴィル・ラスカーズ」、そしてこの「レオヴィル・ポワフェレ」です。もともとは一つだった畑が分家して出来たもので、「レオヴィル」の下の名前には、分家当時の所有者の名前がそのまま残っているのです。
“ポワフェレ”男爵が“レオヴィル”家から畑を購入したのは1821年のことでした。この時からシャトーは「レオヴィル・ポワフェレ」の名前を名乗るようになりました。過去には作り出したワインがなかなか評価されない時期もあったのですが、1979年に情熱的な“ディディエ・キュバリエ”氏をシャトーに迎えてから、再び高い評価を得るようになりました。
現在、「シャトー・レオヴィル・ポワフェレ」では、このブドウ畑に58%のカベルネ・ソーヴィニヨン種、31%のメルロー種、9%のプティヴェルド種、2%のカベルネ・フラン種を植えています。この地域の他のシャトーと比較して、メルロー種の比率が高いのが特徴でしょう。また、他の有名シャトーと同様に、「リュットレゾネ」と呼ばれる、いわゆる“減農薬栽培”を採用しています。
「シャトー・レオヴィル・ポワフェレ」の畑の最も特徴的な点は、ブドウ畑を中耕する際に、“1列を中耕したら、もう一列はそのまま草を残す”というユニークな方法も取り入れていることでしょう。
こんな変わった方法を取り入れているのには、もちろん理由があります。主要な品種となるカベルネ・ソーヴィニヨン種とメルロー種の樹齢が「25年」と若いためです。これは、70年代にはブドウが植えられていなかった場所に新たに植え替えを行い、それが98年にようやく終了したため、まだまだ成長しきっていない若木が多くあります。そこで、敢えて畑に雑草を残すことで、ブドウの樹と雑草を競争させて、よりブドウの樹の根が深く伸びるように成長を促しているのです。ブドウの樹と比べると明らかに雑草の方が強いため、表面の水分は雑草に奪われてしまいます。このため、ブドウは根をさらに地中に伸ばして、深い所から水分を取らなければいけなくなるのです。こうすることで、ミネラル分が豊富に含まれている地中の奥深くにまで根は達し、ブドウの実にもより多くのミネラル分が行き渡ることになるのです。
ちなみに、中耕せずに雑草を全て残してしまうと、もともと水はけの良い砂利が多い区画のため、今度はブドウの樹が渇水状態に陥ってしまうのだとか。“1列を中耕したら、もう一列はそのまま草を残す”という一見奇妙な方法には、こんな意図が隠されているのです。
こうして丁寧に育てられたブドウは、選果をしながら手摘みで収穫されます。ブドウが潰れないように、容量の小さい収穫カゴに入れられて醸造所まで運ばれます。醸造所の外でさらに2回(16人×2回で延べ32人)の選果を行い、健全なブドウ果のみが破砕機で潰されて、26基あるステンレスのタンクへと運ばれていきます。
醸造所のステンレスタンクに入れられたブドウは、すぐに発酵を始めずに、低温での「マセレーション(果皮浸漬)」を行います。よりフルーティで深い色のワインが出来上がるという新しいテクニックで、ここでは2000年から採用されています。発酵は28~30℃で1週間ほど行い、その後、さらに15~25日の果皮浸漬を行います。それが終了すると、50%は樽の中で、残りの50%はタンク内でマロラクティック発酵を行います(2007年からは100%を樽の中で行う予定)。
こういったテクニックは、右岸の有名醸造家である“ミッシェル・ロラン”氏が加わってから取り入れたそうです。確かに、彼が入る前と入った後では、ワインのスタイルが変わったことは間違いなさそうです。
マロラクティック発酵が終了した後、フランス製オークの新樽70%と1回使用した樽30%の中に入れて「18ヶ月」の熟成を行っていきます。3ヶ月に1度澱引きを行い、コラージュは殺菌された「アルブミン」を使用しています(※ アルブミンとは卵白の65%を占める主成分たんぱく質のこと)。シャトーによっては、作り方を変えることで味も変わってしまうことを怖れて、未だにコラージュには生卵の卵白を使用しているところも数多くあります。しかし、これは実はEUの法律では禁止されていて、事前に申請をしておかなければ違法行為になってしまいます。ポワフェレでは律儀にこの法律を守って、新しい方法に取り組んでいるのです。こうして熟成を終えたワインは、軽い濾過をした後、瓶詰めされ世界中へ出荷されていきます。
色調は濃いルビー、紫色をしており、甘いブラックベリー、煙のニュアンスのあるブラックカラント、エスプレッソ・ロースト、新品の革製品を思わせる、古典的スタイルのワインで凝縮感のあるワインですが決してタニックな雰囲気はありません、とてもふくよかで奥行き、深みのある味わいは素晴らしい調和をみせてくれます。また、のど越しの後の余韻が長く、幸福感を持続させてくれます。
今月のマリアージュのお相手には「大山黒牛 バラ肉の赤ワイン煮込み」をおすすめします。鳥取県は「大山」で大事に大事に育てられた黒牛のバラ肉を贅沢に使用した赤ワインで約8時間じっくり煮込ませていただきました。手間暇を惜しまずに作られたバラ肉はお箸でも簡単に召し上がって頂ける程柔らかく、凝縮された旨味は格別です。非常に芳しい香り、エキスの凝縮感、酸、果実味、タンニンの素晴らしい調和の「シャトー・レオヴィル・ポワフェレ」とは非常に贅沢なマリアージュになることと思います。是非とも、お楽しみ下さいませ・・・!!

(2012.2.1[WED])

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