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うづらてい

Author:うづらてい
京都木屋町のワインダイニングです。

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「 仔羊のロースト & エルミタージュ 」

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先月の「鹿肉」に引き続き、今月も「四つ足」系・・・ニュージーランド産の「仔羊肉」のおすすめです・・・定石では“ボルドー地方・ポイヤック村”のマリアージュでしょうが、今回は「ソース」に一工夫を凝らして、シラー種単体の「ローヌワイン」、“エルミタージュ”を合わせてみました・・・造り手は今まで、どうしても敬遠しがちだった“シャプティエ”・・・久し振りにテイスティングしてみて、古典からの脱皮と、見事なまでの「凝縮感」と「熟れたタンニンのシラー」に感動しました・・・いつもならが「ソムリエ・森下」のコメントにて「美食のハーモニー」にご案内します・・・。

★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ
HERMITAGE Sizeranne (M-Chapoutier) '04 2,000 (2,310)
エルミタージュ シズランヌ (M-シャプティエ)

1808年に創設された「M.シャプティエ」社は、「エルミタージュ」の丘の麓にある「タン・エルミタージュ」を拠点とし、「ローヌ」地方を代表する銘醸ワインをうみだす生産者です。
現在、「M.シャプティエ」社の7代目当主、“ミシェル・シャプティエ”は、情熱とエネルギーに満ち溢れ、固い信念と高い志に導かれたカリスマ的ワイン醸造家として世界的に知られた人物です。「M.シャプティエ」社がワインの味わいについて求めるのは、「M.シャプティエ」社としての特定の味わいや一定のスタイルをつくることではなく、むしろ、畑によって異なるテロワールの個性や微妙なニュアンスの差が、そのまま写真のように写し取られたワインをつくることなのです。彼が1991年に「M.シャプティエ」社を引き継いで以来、そのワイン造りの中で最も重要な役割を果たすようになったのが、ビオディナミ農法です。現在、「M.シャプティエ」社は、「エルミタージュ」、「サン・ジョゼフ」、「コート・ロティ」、「コンドリュー」、「クローズ・エルミタージュ」の北部「ローヌ」はもちろん、南部の「シャトーヌフ・デュ・パプ」にいたるまで、約350haの自社畑を所有しています。その全ての畑がエコセールによる有機農法認証を受けており、多くの畑でビオディナミ農法が実践されています。
この機会に、ビオディナミ農法の基礎について少しお話いたします。19世紀の科学者、“ルドルフ・シュタイナー”によって築かれました農法です。“シュタイナー”は、植物を扱う時には、自然界の他の生物と関連づけて扱うべきだと考えました。植物は自然の一部であり、土と共に生き、そこから栄養を受け取っています。植物はまた、太陽の光からエネルギーを受け、それを成長の糧としています。他の植物について形成された考え方が、ぶどう栽培における成長や成熟のプロセスにも活かされるようになったのです。また、細菌類のお蔭で土壌の中のミネラルがぶどうの要素に変換されるため、その役割を重要視しています。そのため、畑に細菌相が形成されることが重要です。丁寧に準備した、主に有機質から成る堆肥を使って、土壌に栄養を与えます。これを適切に行えば、ぶどう樹の根は、ミネラルの要素を求めて、より深く伸びていくことができるのです。
「M. シャプティエ」社では、畑のテロワールに特徴的な細菌類が、よく繁殖するよう、殺虫剤や除草剤は一切使用していません。畑では、植物対植物、昆虫対昆虫、そして、植物対昆虫といった、多くの競合関係が発生しますが、これは自然界では当然のことであり、これによって自然のバランスが保たれているのです。トラクター、馬、巻き上げ機、つるはし等が必要に応じて使われ、収穫は全て手作業で行います。シラー種は開放式の大樽で発酵し、1日に2回、ポンプ・オーヴァーを行います。次に、ワインは小樽に詰められ、その中でマロラクティック発酵がおこります。オークの小樽は、中央山塊の北側か、ネヴェールの近辺の森の木を使い、ワインは全て、自社のワイナリーで瓶詰されます。
シラー種100%、深いガーネット色、非常に濃縮された色合いです。甘草とカシス、コンポートした無花果のフルーティーな香りが中心となっているのが特徴です。口当たりはふくよかで豊かな完熟感のある果実の味わいと全体を引き締めるスパイシーさを含んだ酸味がはっきりとメリハリを造り、シルキーな舌触りを持つ豊かなタンニンと合わさり大きな味わいを作っています。余韻も長く素晴らしい味わいです。
今月のマリアージュのお相手には「仔羊のロースト ミント風味の赤ワインソース」をおすすめします。ニュージーランド産の仔羊の背肉を「ロゼ」にローストして、赤ワイン(もちろん、この「エルミタージュ」)とフォンドヴォーにミントの風味をアクセントにしたソースで召し上がっていただきます。芳醇で濃厚な味わいにミントの清涼感が何とも言えずうまくマッチしています。豊かな果実味と程よいスパイス香を伴った「エルミタージュ」とは素晴らしい相性を見せてくれます、是非、お楽しみ下さいませ・・・。
因みに、1996年から加えられた、ワイン・ラベルの点字についてですが、“シャプティエ”家の友人に、ことのほか「エルミタージュ・ブラン・シャンタルエット」が好きな盲目のフランス人歌手がおり、「いつもテーブルの上にこのワインがあることが確かめられれば」と言ったことが始まりだと言われています。「M.シャプティエ」社は、これによって、視覚に障害を持つ方々を含めた、全てのワイン愛好家にワインを届けたいという思いを現しているとか・・・。

(2011.9.02[FRI])

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