「 山うずらのソテー & ヴージョ 」

記録ずくめの猛暑も収まり、いよいよ「秋本番」・・・美食のシーズンの始まりです・・・秋の食材と言えば、フランス料理界の花形「ジビエ」の季節です・・・そこで、今月のおすすめ料理は、ヨーロッパ方面で狩猟て獲った、天然の「ペルドロー・ルージュ(山うずら)」のお目見えです・・・お相手のワインも珍しい「ヴージョ・プルミエ クリュ 」のおすすめです・・・「ソムリエ・森下」のご案内で「美食のハーモニー」をお楽しみ下さい・・・。
★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ
VOUGEOT.Les Cras (Bertagna) '03 2,300 (2,657)
ヴージョ レ クラ (ベルターニャ)
「ドメーヌ・ベルターニャ」は「ブルゴーニュ」地方の「ヴージョ」村に位置し、塀で囲まれ独占権を有する「ヴージョ・クロ・ド・ラ・ペリエール」をはじめとし、特級畑と一級畑のいくつかの畑14ha(「クロ・ド・ヴージョ」、「ヴージョ・クロ・ド・ラ・ペリエール」、「ヴージョ・レ・クラ」、「ヴージョ・レ・クラ(白)」)を有し、他(「シャンベルタン」、「クロ・サン・ドニ」、「ニュイ・サン・ジョルジュ・レ・ミュルジェ」、「ヴォーヌ・ロマネ・ボーモン」、「シャンボール・ミュジニー・レ・プラント」など)を含みますと30haもの畑を所有しています。このドメーヌは1940年代後半“ベルターニャ”氏により、「ヴージョ」村に設立されました。1982年にはドイツでワイン生産の長い伝統を持つ一族出身の“レイ”家により買い取られました。88年からは一族の“エヴァ・レイ・シドル”氏がオーナーとして指揮を執っています。彼女が、畑と醸造所に最新技術を投入し、若い女性醸造家にチャンスを与えて一時は「フェミニズムのドメーヌ」として知られていたようです。ワイン造りは、ビオで栽培、適葉、芽かき、剪定など、畑での仕事を重視、手摘みで厳しく選果、100%除梗してコールド・マセラシオン。赤はステンレスタンクでの発酵。新樽比率は35%、特級畑で50%とされ、実に彼らのワインは、今やブルゴーニュが産出する最も素晴らしいワインの1つであり、彼らは多大なる重要な賞賛を受け、世界中のブルゴーニュワイン愛好家から高い需要があります。実際に、日本でも有名なワイン雑誌「ヴィノテーク」に紹介されたり、フランスの有名ワイン評価本である「ル・クラスマン」でも、あの「デュジャック」や「ジョルジュ・ルーミエ」、「メオ・カミュゼ」といった名だたる生産者と同じ“3つ星中2つ星”を獲得しているほど、その実力は認められています。2つ星を獲得しているコート・ド・ニュイのドメーヌは、わずか「20」のみ。それを考えると、いかにこれが高い評価なのか、ご理解いただけると思います。
今回ご紹介の「ヴージョ・レ・クラ」は「ヴージョ」村にあります3つの一級畑(「レ・クラ」、「レ・クロ・ブラン」、「レ・プティ・ヴージョ」)のひとつでその広さはわずか約3ha、「ドメーヌ・ベルターニャ」の所有がいか程かは残念ながら、はっきりと調べることができませんでしたが、他の優良ドメーヌ「ドメーヌ・ド・ラ・ヴージュレ」が1.43ha、「モンジャール・ミュニュレ」が0.56ha、「ベルトラン・アンブロワーズ」が僅か、などなど・・・、結果、1haにも満たない畑から年間生産は約200ケース前後ではないでしょうか、貴重です。
非常に濃い色調で2003年というヴィンテージからこってりとした果実味をイメージしましたが、うらはらに肉付きはさすがに良いのですが肥えた感じではなくエレガントでスマート、程よいスパイシー感が果実味ときれいに融和し、かすかなオークの風味も見つけることができますか・・・。
今月のマリアージュのお相手には「山うずらのソテー “インカのめざめ”のガレットを添えて」をおすすめします。ヨーロッパ産の山うずらを丸ごと取り寄せ、シンプルに焼き上げました、評判の良いじゃがいも「インカのめざめ」をガレット風に添えて、ソースには「ブルゴーニュ」の赤ワインを贅沢に使い、そこに、山うずらの骨からとっただし汁を加えています。予想以上の山うずらの旨味にスタッフ一同驚きの一言!。お料理、ワインともに、どちらが前に出すぎることもなく、お互いの良いところを引き出してくれているようです。まさに美食の秋の始まりに申し分ないマリアージュになっております。
是非、お楽しみくださいませ!!!。
(2010.10.1[FRI])