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Author:うづらてい
京都木屋町のワインダイニングです。

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「 京鴨ロースの香草焼き & シャトー・クリネ 」

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厳しい「残暑」が続く毎日ですが、如何お過ごしですか・・・今月のおすすめ料理は、天の橋立近く「与謝野町」の鴨を、香草とスパイスで香ばしくローストした「夏向き」のお料理です・・・いつものように「ソムリエ・森下」のコメントで、お楽しみ下さい・・・。

★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ
CHATEAU CLINET '03 (Pomerol) 2,500 (2,888)
シャトー クリネ (ポムロル)

1860年、「シャトー・クリネ」は“コンスタン”家の所有となり、その後、当時の「シャトー・ペトリュス」の所有者でもある“アルノー”家の手に渡りました。1900年、シャトーはワインの仲買人でもある“オーディ”家が購入し、1991年まで所有することになります。1986年、当時の所有者でした“ジョルジュ・オーディ”の娘と結婚した“ジャン・ミッシェル・アルコート”がシャトーの管理を始めます。彼は友人であった“ミシェル・ロラン”と共にワインの品質を飛躍的に高めていきました。1997年、シャトーは現在のオーナーである“ジャン・ルイ・ラボルド”に売却され、“ミシェル・ロラン”のコンサルタントのもとワインを作り続けています。
「シャトー・ペトリュス」を始めとして、世界的に知名度があり人気の高い「ポムロール」のワインには、高級ワインが産出される地域が2つあります。1つは「ペトリュス」、「ラフルール」、「レヴァンジル」、「ヴュー・シャトー・セルタン」、「ラ・コンセイヤント」が集まっている「ポムロール」の教会の西側部分。そしてもう一つが、「ポムロール」の教会の北側部分で、「レグリース・クリネ」、「ラ・クロワ・ド・ゲ」、「クロ・レグリース」、そして「シャトー・クリネ」があります。
この地域に良いシャトーが集まっているのは、一帯の土壌が西側部分と非常に良く似た構成になっているためです。下層には鉄分が酸化されて発生した錆色の斑点(この地方では「クラス・ド・フェール」=“鉄の垢”と呼びます)がある青粘土があり、表土には砂利を含んだ粘土が堆積している土壌があるのです。このような恵まれた土壌に、「シャトー・クリネ」は合計「8ha」のブドウ畑を所有しており、現在85%のメルロー種、10%のカベルネ・フラン種、5%のカベルネ・ソーヴィヨン種を栽培しています。
収穫は、ブドウが潰れないように容量の小さいカジェットを使用して手摘みで行います。醸造所まで運ばれてくると、1番目の選果台で選果までを行います。ベルトコンベアにブドウを乗せる際にも、一度に多くを乗せるのではなく、ベルト中央部に1~2房だけにしているというこだわりようです。収穫日が暑く、ブドウの温度が20~22℃ぐらいになった場合は、一旦ブドウを冷やす機械にブドウを通して15℃ほどまで下げてから除梗機にかけます。除梗された後、ブドウ粒はバイブレーター式の選果台の上で再度選果されます。車輪が付いた専用のステンレスの器具に入れられて木製の発酵タンクの上まで運ばれ、破砕せずにそのままタンクの中に入れられます。ブドウの粒がタンクに搬入されると、約7~8℃での低温マセレーションを1週間ほど行います。この際にピジャージュという専用器具を使用して、果汁の上に浮き上がってくるブドウの粒を果汁の中に漬け込む作業を行います。発酵には、40hlと60hlといった容量の小さいフレンチオーク製のタンク11基で行います。ステンレスタンクも2基所有しているのですが、これはマロラクティック発酵に使用されるだけで、基本的な醸造はすべてこのオーク製のタンクで行っています。アルコール発酵、果皮浸漬は合計3~5週間、その後全体の約40~60%は樽の中で、残りはステンレスタンクでマロラクティック発酵を行います。樽は現在6社から購入しており、フレンチオーク100%なのはもちろんのこと、中でも品質が良いとされている“トロンセの森”のオークが大半のようです。マロラクティック発酵後、1度澱引きをし(マロラクティック発酵中に溜まった澱は品質が悪いようです)、シュール・リーを行います。ワインがなるべく酸素と触れ合わないように、樽上部の口から専用の器具で澱を攪拌するバトナージュなどは行いませんが、澱を攪拌させるために、特別な“オクソ・ライン”を使用しています。これは車輪が付いたラックで、樽を手で横に回すことができるもの。これによって樽下部に溜まった澱を攪拌することができるのです。1回目の澱引きは、試飲によって決定されます。定期的にワインを試飲し、還元香が強くなりそうだと判断した場合に行います。樽熟成の期間も幅広く、16~22ヶ月ほどとなっています。これも毎年一定ではなく、すべて試飲によって決定されるためなのです。
色調は、深みのあるルビー色、甘草、ローストしたコーヒー、ブラックベリーの芳香、2003年はとても暑い気候であったことからエキス分の濃厚な力強いワインを想像しますが、以外にもそうではありませんでした。上品な舌触り、ブドウの完熟感、後半に感じる突出したタンニンを十分に備えながら全体像はスマートなつくりです。
今月のマリアージュのお相手には「京都産鴨ロースの香草焼き そのジュとスパイス風味」をおすすめします。旨味十分な京都は丹後の鴨肉をタイム、コリアンダー、オールスパイスをかけて香ばしく焼き、さらにマスタード、香草パン粉をつけて再びローストし、スパイシーというアクセントをまとった一皿に仕上げました、そのため、今回は「ブルゴーニュ」ワインではなく、スパイス、ロースト香、角の取れたタンニンという同じニュアンスをもった「ポムロル」ワインの登場となりました。複雑さ、繊細さが見事に調和したマリアージュになりました。是非、お楽しみくださいませ!!!。

(2010.9.1[WED])

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