「 鶉のロースト & モレ・サン‐ドニ 」

今月のおすすめ料理は「フランス・ヴァンデ産」の鶉をローストして、南フランスの「ヴァン・ドゥー・ナチュレル(天然甘口ワイン)“ミュスカ ・ド・ボーム・ド・ヴニーズ”や“ホワイト・ポートワイン”で香り付けした“ジュ・ド・カイユ(鶉の焼き汁)”をベースにしたソースでお召し上がり頂く逸品です・・・お供のワインも“マリアージュの王道”、ブルゴーニュの「ヴィンテージワイン」です・・・。
いつものように「ソムリエ・森下」のエスコートで、お楽しみ下さい・・・。
★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ
MOREY ST-DENIS.Clos Sorbe (Frederic Magnien) '04 \2,500 (\2,888)
モレ サン ドニ クロ ソルベ (フレデリック マニャン)
「モレ・サン・ドニ」で先祖代々ドメーヌを持つ“マニャン”家、その5代目である“フレデリック”は、理想のワイン造りにすべての情熱を注ぐため、自分の名前「フレデリック・マニャン」を冠したネゴシアン・ワイン造りを始めました(同時にドメーヌの「ミシェル・マニャン」も引き継いでいます)。世界中のワイナリー(「カリフォルニア」の「カレラ」など)で経験を積み、ワイン醸造学を修めた彼が導き出したのは「ワイン造りは自然の流れと共にあるべきだ」という強い信念でした。彼は月暦をチェックしながらブドウ栽培の管理、収穫、醸造を行います。ワインのエチケットに描かれている太陽と月は、自然の力が生み出す「フレデリック・マニャン」のワインを見事に象徴しています。
購入した葡萄が到着すると、選果台で未熟や腐敗果実、虫や葉を取り除く房選りの後、除梗、その後、もう1台の選果台上で果粒に残った果梗を手で除きます。葡萄の粒は破砕せず、800キロの容器に入れ、それをフォークリフトで持ち上げ、発酵用タンクヘと移す、ポンプを使わないグラヴィティ・システム(重力移動システム)を採用して葡萄をやさしく扱います。約15度で発酵前低温醸しの後、野生酵母のまま発酵を開始、初期は空圧式のピジャージュ機で、大きな穴が開いたら後は手で擢を突きながら、果帽を崩すといいます。アルコール発酵が終了したワインは小樽へ移されます。瓶詰めの際は原則的にフィルターをかけないというのがマニャンのスタイルです。さらに、樽はすべてフランソワ・フレール社の最高級の特注樽で天日干しを3年間行った樽材を使用しています。彼の自然への敬意、ワインへの愛情は、「フレデリック・マニャン」を創業してわずか数年で、アメリカをはじめ世界的に高い評価を得るまでにしました。
比較的濃い色調のガーネット、香りは実に芳醇で甘く熟れた果実感を簡単に捉えることができます。適度な酸に黒系果実の瑞々しい甘さ、きめの細かいタンニンはさらにいっそう高い凝縮度を感じさせ、そこには旨みもたっぷり含まれています。さらに甘みのある果実にかすかな土、肉を燻したような風味がワインに複雑さや奥行きをもたらしています。
今月のマリアージュのお相手には「鶉のロースト マスカットとポートワインのソース」をおすすめします。フランス産の鶉をローストし、いろいろと楽しい夏の食材を添えてみました。比較的淡白な鶉の肉質をポルト酒とミュスカで作った風味豊かなソースがうまく引き立てており、「モレ・サン・ドニ」の強さのあるワインに引けをとらないすばらしい一皿となりました・・・是非とも、お楽しみくださいませ!!!。
(2010.7.2[Fri])