wine&dine
昨日アップされた“尾田有美さん”の「ブルゴ-ニュ便り」の報告のメールに、主人公“水口映貴”さん作の「飾りパン」の画像が添付してあり“「鶉の足跡」のコーナーにでも紹介して下さい・・・”との申し入れに、折角ですので、このコーナー「番外編」として扱わせて頂きました・・・歴史を感じる「フォノグラフ(蓄音機)」をパンで丹精に造り上げたもので、真ん中の「ロゴ」は、これも昔懐かしの“ビクター”のものです・・・彼が働いていた“ステファン”さんのパン屋さんに飾ってあるそうです・・・。
因みに、尾田さんのメールによりますと、フランスも負けず劣らず「不景気」風が吹き荒れていて、最近「シャンパーニュ地方」で催されたオークションでも半分くらいが落札されなかったり、落札されたものですら「予想落札価格」を超えるものが少なかったそうです・・・又、お住いの「ブルゴーニュ地方」で、美味しいワインを造っておられた、よくご存知の中堅どころが倒産したりで、尾田さん自身、かなり胸を痛めておられる様子です・・・世界を取り巻く経済情勢の悪化が懸念されます・・・。
(2009.06.13)
今月のおすすめ料理とグラスワインのマリアージュです・・・ようやく「鳥インフルエンザ」規制も解けて、輸入が再開されたフランス産の「鶉」と、こちらは指定して購入しているハンガリー産の「ガチョウのフォワグラ」との取り合わせに先月中頃から「グラスワイン」でおすすめしている“ヴォルネィ・カイユレ '04.プース・ドール”との相性をいつもながらに「森下君」のコメントでお楽しみ下さい・・・。
★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ
VOLNAY.Caillerets '04 (Pousse D'or) \2,300 (\2,657)
ヴォルネ カイユレ (プスドール)
「ドメーヌ・ド・ラ・プス・ドール」は皆様ご存知の「ヴォルネ」村に本拠を持ちます由緒あるドメーヌです。15ha以上の所有畑は全てグラン・クリュとプルミエ・クリュのみと質の高さは群を抜いております。(「ヴォルネ」村のプルミエ・クリュ「クロ・デ・ソワサント・ウーヴレ」、「クロ・ド・ラ・ブス・ドール」、「クロ・ドゥデニャック」は単独所有です。)
1996年のそれまで、精力的にドメーヌを運営し、評価を高めてきた“ジェラール・ポテル”氏の死去に伴い、1997年から新当主“パトリック・ランダンジュ”氏に替わり、その指揮のもとはや10数年になります。ワインは以前に較べ明らかに色調も濃くなり、深みを増したようです。畑においては除草剤、化学肥料の類は一切使用せず、醸造所内での果汁は、ポンプは用いずに重力(余計なストレスを与えない配慮)で移動させる。醸造所の2階に運び込まれたぶどうは入念な選果の後、除梗破砕され、発酵は1階にあるタンクでおこない、樽熟は30パーセントの新樽を用いて地下倉で、という具合です。
2004年の天候を簡単におさらいしておきますと、春には順調に推移したものの、7月から8月の中旬にかけての天候が不安定で、加えて地域によっては雹を伴った嵐が襲いかなりのダメージを受けました。ヴェレゾン(緑の小粒が本来の葡萄の色へと成長する瞬間)に遅れが見られ、またウドンコ病にも見舞われたりしましたが、20日過ぎからは暑さと日照に恵まれ、9月下旬の収穫までの1ヵ月間で成熟も進み、糖度も順調に上がりました。
まさに、平坦な道のりではなかった2004年ヴィンテージですが、ドメーヌそれぞれのつくりを試されるといった見方にもとれるようで、その仕上がりは予想に反したクオリティの高さを示すものもみうけられます。
美しい輝きに満ち溢れた、深みのあるレッドサファイア、チェリーやプラム、コケモモ、紅茶などの繊細で深い香りは、なんとも気持ちを穏やかにさせてくれます。口に含みますと、いきいきとした果実実が甘く、「ニュイ・サン・ジョルジュ」とは異なるしなやかなミネラルと見事に調和しており、まさに、しっかりとしたバックボーンに支えられたリッチな味わいで飲み応え十分でございます。
今月のマリアージュのお相手には「鶉とフォワグラの取り合わせ バルサミコソース」をおすすめします。フォアグラと鶉のリッチな取り合わせに、酸味を十分にとばし、風味豊かなテリヤキバルサミコのソースを合わせました。繊細にして、しっかりと存在感を放つ「ヴォルネ・カイユレ'04」、間違いなく、抜群の相性をみせてくれるでしょう。是非、お試しくださいませ!!!。
(2009.06.01)