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Author:うづらてい
京都木屋町のワインダイニングです。

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「 山鶉のロースト & モレ・サン‐ドニ 」

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★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ

MOREY ST-DENIS. Millandes (MIchel Magnien) '07 2,500 (2,888)
モレ サン ドニ ミランド (ミシェル マニャン)

「モレ・サン・ドニ」で先祖代々ドメーヌを持つ“マニャン”家、その5代目である“フレデリック”は、理想のワイン造りにすべての情熱を注ぐため、世界中のワイナリー(「シャサーニュ・モンラッシェ」村の「ジャン・ノエル・ガニャール」、「カリフォルニア」の「カレラ」、「オーストラリア」の「バンノックバーン」など)で経験を積み、ワイン醸造学を修めた彼が導き出したのは「ワイン造りは自然の流れと共にあるべきだ」という強い信念でした。彼は月暦をチェックしながらブドウ栽培の管理、収穫、醸造を行います。ワインのエチケットに描かれている太陽と月は、自然の力が生み出す「ミシェル・マニャン」のワインを見事に象徴しています。
選果台で未熟や腐敗果実、虫や葉を取り除く房選りの後、除梗、その後、もう1台の選果台上で果粒に残った果梗を手で除きます。葡萄の粒は破砕せず、800キロの容器に入れ、それをフォークリフトで持ち上げ、発酵用タンクヘと移す、ポンプを使わないグラヴィティ・システム(重力移動システム)を採用して葡萄をやさしく扱います。約15度で発酵前低温醸しの後、野生酵母のまま発酵を開始、初期は空圧式のピジャージュ機で、大きな穴が開いたら後は手で擢を突きながら、果帽を崩すといいます。アルコール発酵が終了したワインは小樽へ移されます。瓶詰めの際は原則的にフィルターをかけないというのが「マニャン」のスタイルです。さらに、樽はすべて「フランソワ・フレール」社の最高級の特注樽で天日干しを3年間行った樽材を使用しています。「フランソワ・フレール」社の特注バリックは世界中から注文が殺到する最高級のものであり、供給しているのは極僅かな選ばれた生産者のみです。中でも「フレール」社製のバリックを100%使用しているのは、「ドメーヌ・ド・ロマネ・コンティ」、「コント・ラフォン」、「ルロワ」、そして「フレデリック・マニャン」のみとすごいことになっております。
今回ご紹介の「モレ・サン・ドニ・ミランド」は特級畑「クロ・ド・ラ・ロシュ」に隣接し、「モン・リュイザン」に次ぐ、最大の区画で約4.2haからなっております。名だたるドメーヌが凌ぎを削る、「モレ・サン・ドニ」村を代表する一級畑です。
色調はやや淡いあるルビー色に、香りは苺のコンフィチュール、ダークチェリー、紫の花びら、味わいはとても柔らかく繊細ですが、土っぽい香りや豊かな果実味があり、緻密で凝縮した「モレ・サン・ドニ」です、決して最上のヴィンテージとはいえないのですが、作り手の力量がはっきりと出ている一本ではないでしょうか!。
今月のマリアージュのお相手には「山鶉のロースト 赤ワインソース」をおすすめします。お待たせいたしました、ようやくジビエの季節になりました、今回はイングランドとフランスの間で狩猟されております山うずらをご用意致しました。もちろん、丸で入ってきますのでいろいろな部位を楽しんでいただけます。ソースは「モレ・サン・ドニ・ミランド2007」を贅沢に使い、山うずらの骨からジュを合わせております。まさに山うずらの旨みをひと皿に凝縮した一品となっております。「モレ・サン・ドニ」の大地の味わいをまとったこの「ミランド」とのマリアージュを是非、お楽しみ下さいませ!!!。

(2013.10.1[MON])

尾田有美のブルゴーニュ便り

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第42便

8月も後半に入って、暑い日が戻って来て、多くのドメーヌはヴァンダンジュの準備で大忙しです。
コート・ド・ボーヌは早い所で8月25日頃から9月初旬、ニュイは9月5日頃が主流です。

7月の訪問ドメーヌ後半戦の様子です。
樽 
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お客様のご要望で初めて樽製造所を訪問しました。
ディジョン郊外マルサネー村に近い「Tonnellerie Rousseau ルソー樽製造所」。
こちらにはMOF(フランス最優秀職人)の称号を持つ職人M.Reichenbachライシェンバックさんも働いている名門です。 MOFの称号は日本で言えば人間国宝と並び称されてもいい称号で2001年時でたった7000人弱、レジオン・ドヌール勲章を貰うより難しいと言われています。
若い職人さんが半裸で忙しそうに働いています。 写真は樽にたがをはめている所。
2枚目はたがを嵌める前に内側を焼いてる所。
最後は出来上がった樽に、樽の製品名を焼き入れた所。

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当日はモレ村対決!となり、名門ばかり3軒訪問出来ました。
1軒目は「Domaine Clos de Tart」で所有畑の殆どがモノポールのグランクリュ「クロ・ド・タール」です。
16世紀の古いカーヴに残っている珍しい型のプレス機。 名前が「erroquet:オウム」。
回転軸の輪がカゴに入ったオウムがちょこんと止まっている止り木に似ているので、この名前が付いたとか。
前回のブログでもご紹介したドメーヌの最高責任者シルヴァン・ピティオさんと記念写真。

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2軒目と3軒目はお馴染み大好きなグランクリュ「Clos des Lambrays」を所有する「Domaine des Lambrays」の最高責任者のティエリー・ブルーアンさんと「Domaine Jean Raphet」の陽気なジャン・ラフェさん。 お二人は大親友で、2軒めランブレイ訪問後ブルーアンさんを誘ってそのままラフェさん宅へ。 お客様は成り行きが判らず最初は戸惑っておられましたが・・
90年代のグランクリュ3本(クロ・ド・ヴージョ、クロ・ド・ラ・ロッシュ、シャルム・シャンベルタン)を合計5人で飲み干してしまいました・・
お二人の楽しそうな様子を見てください・・世間話の中から色んな造り手の噂話とか、畑やぶどうの事、経済の事など、博識なお二人は止めどなくおしゃべりをしていました。

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貫禄たっぷりな方は厶ルソーの「Domaine Michelot」の現当主ジャン・フランソワ・メストルさん。 彼は先代ベルナールさんの娘婿にあたります。
当日は17世紀の部分も残る素晴らしいカーヴでシャルムやペリエールなどを樽から試飲、その後瓶から2005年から2008年のキュベ違い、年代違いを試飲出来るという素晴らしい機会に恵まれました。
有名ドメーヌが綺羅星のごとく集まっている厶ルソーですが、久しぶりに感激、脱帽しました。
日本では少し地味な存在ですが、超一流に列せられてもおかしくない素晴らしい造り手だと感じました。

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今やシャサーニュ・モンラッシェを代表する2軒のドメーヌ「Domaine Michel Niellon」と「Domaine Michel Coutoux」を総括するミッシェル・クトウーさん。
彼はミッシェル・ニエロンの娘婿で、最近はシャサーニュ村の郊外に素晴らしい近代設備を整えた醸造所を完成させて、そちらにも案内して下さいました。 当日は7月14日パリ祭で祝日にも関わらず訪問を受け入れて下さってお客様も感激。 写真は嬉しそうにお土産を受け取られた所です。

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少し判りにくいのですが、厶ルソーにあるオスピス・ド・ボーヌ所有の畑です。
「Le Poruzot」の文字とオスピス・ド・ボーヌの紋章が掘り込まれています。

では、またお近いうちに・・  A bientôt!

尾田有美のブルゴーニュ便り

第41便

ご無沙汰している間に8月も半ばになってしまいました・・
ブルゴーニュは春のバカ陽気が7月に入ってからは急ブレーキが掛かったように、雨の多い肌寒い日が続き、当初予定されていた8月半ばと言われたヴァンダンジュ開始日も8月末に軌道修正され、8月もグズついたお天気で多くのドメーヌ(特にコート・ド・ニュイ)が9月5日にまた開始日を遅らせています。

7月には多くのドメーヌを訪問することが出来ましたので、ご紹介して行きます。
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ふらりと立ち寄ったフィサンFixinの村で偶然訪問したドメーヌ「Domaine Durand Pére et Filleドメーヌ・デュラン・ペール・エ・フィーユ」の現当主マリー・ピエールさん。
お父さんの跡を継いだまだまだ珍しい女性醸造家兼ヴィニョロンです。 
醸造家の資格習得後はカリフォルニアの巨大ドメーヌジュリオ・ガロやオーストリアで修行後、2002年からドメーヌを継ぎました。 早くから楽しめるワイン隆盛の中、父譲りの長熟タイプのワインを丁寧に造っています。
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日本の「リアル・ワイン・ガイド」でも紹介されているジュヴレ村の新星ドメーヌ「ドメーヌ・ジャンヌ・エ・シルヴァンDomaine Jane et Sylvain」
こちらもアポ無しに突撃!訪問して快く向かえて下さいました。
自然環境に唯ならぬ関心を持つお二人は、約3haを完全ビオロジックで行っています。
パストウーグランやACブルゴーニュで早や脱帽! こんなに赤い果実がたっぷりのワインを飲んだのは久しぶりでした・・
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クリクリ金髪のお兄ちゃんは今売り出し中のマルサネーの「ドメーヌ・シルヴァン・パタイユDomaine Sylvain Pataille」
彼はボルドーでワインの勉強を終えて、しばらくはそちらでワイン造りのコンサルタントをしていた理論派ですが、2001年に自らのドメーヌを立ち上げ、ビオロジックで行っています。 最近では一部のパーセルでヴィオディナミも試みている研究熱心な方です。
当日はディジョン在住のワインや飲食関係の日本人を中心にしたグループで訪問しましたが、日曜日の訪問にも関わらず延々3時間を越す素晴らしい説明と試飲となりました。
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以前から気になっていた自然派の「ドメーヌ・ジャン・ジャック・モレルDomaine J.J.Morel」
サン・トーバン村でたった2,5haを殆ど一人で完全ビオロジックで行っています。
パリ生まれの元学校教師が子供の誕生をきっかけに都会での子育てに疑問を持ち、以前から関心の高かった植物栽培から高じてぶどう栽培へ、奥様のご両親が幸いピュリニー・モンラッシェに畑を持っていたこともありブルゴーニュへやって来ました。
最初はぶどうのみ栽培、一流ドメーヌへ売っていましたが、2004年からは独立して自然に耳を傾けたワイン造りを行っています。
彼の畑から発掘された大きなアンモナイトを見てください。
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こちらはジュブレ村の老舗「ドメーヌ・カミユDomaine Camus」のお嬢さんマリー・エディットさん。
名門ドメーヌなのに、気さくでざっくばらん・・資料を使って畑の土壌の説明から醸造機械の説明など懇切丁寧にお話しして下さいました。   
ブルゴーニュにしては大きな18haを所有し、その3分の2がグランクリュという素晴らしいラインナップですが、お金に明かしてグランクリュの畑を買い漁った訳ではなく、フィロキセラとその後の世界恐慌などで多くのドメーヌがワイン造りを放棄した時に、素晴らしいパーセルを打ち捨てておくのを見逃す事ができず、当時タダのような値段で引き取ったのがおじいさんの時代だったとか。
どちらかというと、過去の栄光的ドメーヌだと勝手に決めつけていた自分が恥ずかしくなりました・・ 

では、近々続編をおお送りします。   A bientôt !

尾田有美のブルゴーニュ便り

第40便

Bonjour !

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4月5月の真夏の様な好天続きもさすがに一段落、6月半ばは少し雨模様のしっとりしたお天気の日もあります。

6月20日の午前10時半に主人の知人がモレ・サン・ドニ村のジャン・ラフェさんにワインを買いに行くと言うので同行しました。
朝から4本、村名ジュブレ・サンベルタン2000年以外、全てグランクリュ「シャルム・シャンベルタン2000年、クロ・ド・ラ・ロッシュ2000年」最後に「クロ・ド・ラ・ロッシュ1983年!」を景気良く開けて下さり、朝っぱらから酔っ払ってしまいました。


先日ディジョンの市役所で現在キャンペーン中のブルゴーニュの黄金の丘を自然と人間の合作とした「クリマ」として「ユネスコ世界遺産」登録準備運動の一環としての2日間に渡る「コンフェランス」があり、恐れ多くも参加して来ました。

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入り口で可愛いバッチを頂きました。
会場は歴史ある大ホールで、素晴らしい大絵画をバックに行なわれました。

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ユネスコ登録準備委員会の推進委員長はブルゴーニュの「顔」ヴィレーヌ氏です。
氏は2日間に渡る会議中、一度も席を外される事なく、講演はもちろん他の方の講演中もメモを取られたり、積極的に質問されたりと熱心に取り組んでおられました。

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このスマートな男性はモレ・サン・ドニの名門「Clos de Tart」の責任者ピティオ氏。
ワイン本も出版されているインテリ・理論派ですが、ゆっくり判りやすくパーセル「Clos de Tart」内のミクロクリマに付いて説明して下さいました。
実は7月にこのドメーヌへの訪問が決まっていて、今からワクワクしています。

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ブルゴーニュワインを語る時には欠かせない「アンリ・ジャイエの理論派の愛弟子」ジャッキー・リゴー氏は私の大学での先生でもありました。

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さすが、ユネスコ世界遺産を目指すだけあって、招待者も錚々たる方々で、数人の外国の専門家も。
ワインジャーナリストの第一人者「ヒュー・ジョンソン氏」です。
残念ながら彼は英語でスピーチされて、英語に弱い私にはちょっと大変でした。
質問には流暢なフランス語で答えられていたのに・・
彼はワインジャーナリストの陥る罠「一度だけの試飲でそのワインを判断する事」の危険性を熱心に語っておられました。

1日目は9時から夜の7時まで昼食と途中の短い休憩を挟んでぎっしりスケジュールが組んでありました。
ドメーヌ・ド・モンティーユの現当主のエティエンヌさんも途中から参加、2日目はジュヴレのジャン・ルイ・トラペさんも会場に来られて熱心にお話を聞いておられました。

フランス国内でも他にも候補が多く、予断は許せない状況ですが、ぜひ登録を実現させたいものです。

     では、またお近いうちに・・    A bientôt !

尾田有美のブルゴーニュ便り

第39便
Bonjour!

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ご無沙汰してる間のブルゴーニュは4月以降殆ど雨が降らず、100年来と言われるほどの好天と高気温が続き、ブドウの生育は例年より3週間も早く、6月半ばに開花するブドウの花が先週5月20日頃にはもう咲いていました。
このまま行くと8月末にはヴァンダンジュが始まるのでは・・と、言われています。

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4月末に初めて正式の試飲会に参加しました。
毎年ボーヌで行われる女性だけで選出するワインのコンクールの審査員です。
今年で5回目になる「Concours des Feminalise」はワインのプロの女性(ヴィニョロンヌ、ジャーナリスト、インポーターやネゴス関係者、学者、観光業など・・)が参加しています。
今年は総勢560人が3703種類のワインを試飲して金・銀・銅賞を選び出しました。
恥ずかしながらこちらの正式サイトとレンヌ市の女性雑誌に写真が載り、一応正式の「試飲資格者」のディプロムも頂きました。 いい想い出になります。


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今年もお元気なムルソーの「Domaine Albert Grivault」のバルデさん。
いつも動きっぱなしで、写真がブレています。 


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日本でもお馴染みのジュブレ・シャンベルタン村の「Domaine Rene Leclerc」のフランソワさん。
畑仕事で多忙な中、駆けつけて下さいました。 醸造設備も50年代の機会がまだまだ現役で活躍しています。  
さすがクラシックな自然なワインを目指すドメーヌだけに、裏庭に続く畑も自然で安全、丸々と太った元気なニワトリが走り回っていました。


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ニュイ・サン・ジョルジュ随一の実力派「Domaine Alain Michelot」の貫禄たっぷりなエロディさんはこちらのお嬢さんです。  日本では地味な存在ですが、この日も「遣り手4人組のクルティエ達:仲介業者」が絶賛していました。  素晴らしいカーブを見て下さい、当日は真夏並みの暑さで殆ど30度近くまでありましたが、地下のカーブでは13度ほど!!


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ちょっと珍しい表情のセラファンさん。
ジュブレ村の孤高のヴィニョロン「Domaine Christian Serafin」は普段は殆ど一人で作業されています。
この日も、夕方7時頃からの訪問でしたが、そのときでもまだ発送の為の箱詰め作業をされていたほどです。
帰り間際に、庭に生っているサクランボの実を気軽にはしごに登って取ってくださった時のショットです。

              では、またお近いうちに。    A bientôt !

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