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京都木屋町のワインダイニングです。

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「 “花乃牛”バラ肉の赤ワイン煮込み & シャトー ド フェラン 」

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★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ

CHATEAU DE FERRAND '15 (St-Emilion)  ¥ 2,300
シャトード フェラン (サンテミリオン)

長い歴史を持つシャトーに、1978年、大きな転機が訪れました。ボールペンの「ビック」社の創業者、“ビック”男爵がオーナーとなったのです。その後、娘の“ポリーヌ”とその夫の“フィリップ”氏にシャトーは譲られ、現在の体制となります。そして2009年に、ブドウ醸造の設備を一新。健全なブドウのみを選果できるオプティカル・ソーティング・マシンの導入、ブドウにストレスを与えない重力システム、垂直式の圧搾機、天然酵母の使用など、次々と設備投資や技術改善を行いました。2011年にセカンドワイン「ル・ディフェロン」をリリースし、グランヴァンのレベルがさらに向上し、そして2012年に行われたINAOの格付け見直しで、「サン・テミリオン・グラン・クリュ・クラッセ」に昇格したのです。
シャトーが所有する42haの敷地の内ブドウ畑は32ha、ブドウ樹の比率は75%がメルロー種、15%がカベルネ・フラン種、残り10%がカベルネ・ソーヴィニヨン種となっています。畑の標高は46m~100mで、「サンテミリオン」の中で最も標高の高いシャトーの1つです。「ドルドーニュ」渓谷を見下ろす東向きの畑は、陽当たり、風通しがとても良く、雨や朝霧にも強いため病気になりにくいという利点があります。
ワイナリーではテラ・ヴィティス(Terra Vitis) (フランスボージョレー地区のぶどう栽培者と醸造者たちから始まった全フランス規模の団体の名称です。1998年「自然環境に配慮した栽培と醸造」を基本理念とし、健全で個性豊かなぶどう栽培と衛生的な醸造による高品質ワインの生産をめざし、誕生しました)の認証を取得しています(リュット・レゾネ)。除草剤は何世代にも渡り使われておらず、化学肥料はワインの成長をコントロールする為に必要最小限の使用に留めています。収穫の時期になると、「シャトー・ド・フェラン」ではポリフェノールの完熟度合を測るための測定器を使いますが、収穫のタイミングを決める最終判断はシンプルにテイスティングで行います。
収穫されたブドウはまず人の手で選別され、その後オプティカル・ソーティング・マシンによって状態の良いブドウのみが残ります。2009年に導入されたこのマシンは2台のカメラを備え、一つはブドウの実の形状を、もう一つは色素の度合いをチェックします。予め「どのレベル以下のブドウを除外するか」をコンピュータに登録しておき、その基準に満たないブドウを粒単位で強い風で弾き飛ばしていくシステムとなっています。この二重のチェック体制によって、完璧な熟成を遂げたブドウのみが醗酵タンクへと移動するようになっています。発酵タンクへの移動はポンプを使わず、全て上から下へ、重力式の設備配置となっています。これにより、ブドウにストレスをかけることなく、健全で果実味の活きたブドウジュースとなるのです。
「シャトー・ド・フェラン」が誇るもう一つの設備がこのセラーです。500もの樽を収容可能なこのセラーは、風通しが良く、温度・湿度は非常に安定していてワインの熟成に最適な環境と言えます。フレンチオーク樽にて12~16か月熟成、新樽比率は60%で、残りは1年樽を使います(セカンドワインの新樽比率は33%)。トーストはミディアム・プラスで、樽感が出過ぎない、バランスの良いワインを目指します。樽は毎年8社の樽業者から選んでいます。
色調は濃いガーネット色、熟したブラックベリー、レッドプラム、白胡椒、リコリス、オークからのバニラ、グローヴ、ナツメグ、トースト。チョコ、コーヒー、タール、土の香り。ボリュームあるアルコール感がしっかりしたボディを形成、丸みのある渋みは非常に飲みごたえがあります。
今月のマリアージュのお相手は「特選黒毛和牛“花乃牛”バラ肉の赤ワイン煮込み」をおすすめします。プレミアムブランドの「花乃牛」のバラ肉をじっくり丁寧に赤ワイン煮込みに仕立てました。バラ肉の旨味を極限まで引き出し、メルロー種ワインのアルコリックでふくよかな味わいとは、見事なマリアージュとなりました。是非、お楽しみ下さいませ。

(2023.2.01[WED})

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