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京都木屋町のワインダイニングです。

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「 京鴨ロースのロースト & ボーヌ レ サン‐ヴィーニュ 」

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★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ

BEAUNE.Cent Vignes '16 (Albert Morot)  \ 2,300
ボーヌ サン ヴィーニュ (アルベール モロ)

「アルベール・モロ」は1820年にネゴシアンとして創設されましたが、1890年に7haのブドウ畑を購入。以降、ネゴシアンとドメーヌの2足の草鞋を履いてきました。
“アルベール・モロ”の孫にあたる“ギィ・モロ”と“フランソワーズ・ショパン”の兄妹が経営に当たっていましたが、1980年代半ばに“ギィ”が病気に倒れ、“フランソワーズ”はネゴシアン・ビジネスの廃業を決意し、ドメーヌ経営に集中したのです。その彼女も引退の時を迎え、直系の子供がいないことから、「パリ」で生まれ「モンペリエ」で農学を修めた、甥の“ジョフロワ・ショパン・ド・ジャンヴリ”にドメーヌを託すに至ったのです。現在、ドメーヌの規模は8ha。
「サヴィニー・レ・ボーヌ1級ヴェルジュレス」にモノポールの「クロ・ド・ラ・バタイエール」を所有する以外はすべて「ボーヌ」の1級畑。「トゥーロン」、「グレーヴ」、「トゥーサン」、「ブレッサンド」、「サン・ヴィーニュ」、「マルコネ」、そして2001年に加わった「エーグロ」と7つものクリマが揃うのです。
赤ワインの醸造は、完全除梗。4、5日の低温マセレーションを経てアルコール発酵を行います。以前は木桶を用いていたようですが、2005年からステンレスタンクに変わっています。トータルで20日間のキュヴェゾンの間、発酵の前半はピジャージュを行い、後半はルモンタージュにより抽出します。その後、18ヶ月間の樽熟成となりますが、以前は50%に達していました新樽率が近年徐々にその比率を落とし、2009年以降は1/3となっています。瓶詰めまで澱引きはなし。これはワイン中の炭酸ガスで酸化を防ぎ、亜硫酸の添加を避けるためだそうです。
かつては飲み頃になるまで年月を要する頑なな印象の強かった「モロ」のワインですが、“ジョフロワ”の時代になって洗練度を身に付け、とくに近年の出来は磨きがかかっています。「ボーヌ」村の1級畑がズラリと揃うことから、このアペラシオンの特徴を学ぶには最適のドメーヌと言えます。今月はその中から、一番所有面積の広い「サン・ヴィーニュ」をお勧めいたします。
「サヴィニー・レ・ボーヌ」村寄りの斜面下方に位置する1級畑。土壌は石灰質を含んだ軽めの砂質で、ワインも繊維で軽やかな仕上がり。チェリーや赤スグリの赤い果実系にほんのり梅シソっぽさ。優しい味わいを基調とした「ボーヌ」ワインです。
今月のマリアージュのお相手は「京鴨ロースのロースト カシスソース」をおすすめします。京都は与謝野町の「京鴨」を丁寧にローストし、適度なフレッシュ感とコクのあるカシスのソースで召し上がって頂きます。同じ赤系果実のニュアンスであり、且つ、繊細で緻密な「モロ」の「ボーヌ」村一級ワインと非常に良いマリアージュとなりました。是非、お楽しみ下さいませ!!。

[2022.8.01(MON)]

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