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うづらてい

Author:うづらてい
京都木屋町のワインダイニングです。

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「 “花乃牛”バラ肉の赤ワイン煮込み & ジロラット・ルージュ 」

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★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ

GIROLATE ROUGET '16 (Bordeaux) ¥2,500
ジロラット ルージュ (ボルドー)

“デスパーニュ”家は、250年にわたり代々ワイン造りを行ってきた家系ですが他の農業との兼業で、ワイン造りに専念したのは父“ジャン・ルイ”氏の代からです。“デスパーニュ”家は“ジャン・ルイ”氏の代になってから「シャトー・トゥール・ド・ミランボー」の畑を拡げ他のシャトーも購入していきますが、一家の始まりとなったのは「トゥール・ド・ミランボー」です。このため、「トゥール・ド・ミランボー」は現在でも“デスパーニュ”家にとって全てが始まったかけがえのないシャトーで、“デスパーニュ”家のシンボルとして特別な意味を持ち続けています。
父“ジャン・ルイ”氏はボルドーでワイン造りを学んだ後、1967年にアルゼンチンとチリに渡ります。ヒッチハイクをしながらの旅行が目的でしたが、その間の生計のため各地のワイナリーで仕事をするという型破りな「ボルドー」人でした。その後徐々に北上していき、「カリフォルニア」に到達した時に“ロバート・モンダヴィ”氏に出会い、ワイン造りを学びます。ここで覚えた「カリフォルニア」の最新のワイン造りを「ボルドー」に戻ってから導入します。例えばステンレス・タンクや空気圧式の圧搾機で、これらは当時の「ボルドー」としては革新的な導入でした。また帰国当時は20haだった畑も徐々に拡大し、50haにまで拡げます(今日では88ha、持ちシャトー全てを合わせると300ha)。
現当主“ティボー・デスパーニュ”氏も父と同じくニュージーランド(「マールボロ」の「ノビロ」)、豪州(「ブラウン・ブラザーズ」)、カリフォルニア(「クロ・デュ・ヴァル」)、チリ(「カサブランカ・ヴァレー」の「ビリャール」)等の海外でワイン造りを学んでいます。
現在有名となっている「モン・ペラ」を立て直したのも“ティボー”です。テロワールは素晴らしいが畑が荒廃していたシャトーに一目惚れして1998年に購入。父から「管理してみないか?」と任された事がきっかけとなりました。
このワインを語らずして「トゥール・ド・ミランボー」を語ることは、もはやできないでしょう。2001年が初ヴィンテージの「ジロラット」は、「シャトー・トゥール・ド・ミランボー」の畑の中でも特に優れた、1ha当たり1万本という高密度の区画から、1本のブドウ樹に対して2~3房のみという低収量で栽培された「メルロー」種を丁寧に除梗し、なんとそのままオークの新樽に放り込んで醗酵を行います。完熟して今にもはちきれんばかりのブドウが入ったオーク樽は、今は「オクソライン」として世に知られる回転式ラックに設置されます。醗酵の期間中ゆっくりと回転させることで、ブドウ果汁は樽と接触し、樽のタンニンが果汁のタンニンとよく溶け合い、結果的にワインはスケールの大きな、それでいて滑らかなワインへと進化します。そのワインは“ロバート・パーカー”氏に「未だかつて、たいした名声もないアペラシオンでこんなに華々しく成功した者はいないだろう」と言わしめ、世界中の評価誌に注目を浴び、現在も「ボルドー」のプリムール・テイスティングでは「メドック」や「サンテミリオン」など銘醸シャトーと並んで評価される「ジロラット」は、こうして誕生したのです。
黒に近い濃いガーネット色。ブラックチェリーやカシスなど、幾重にも織りなす華やかな果実の香り。モカやチョコレート、エスプレッソなどのスモーキーなニュアンスやハーブの香りも。タンニンは非常に熟れており、滑らかな質感。余韻は非常に長く、高級感の有る味わいです。メルロー種100%です。
今月のマリアージュのお相手は「特選黒毛和牛“花乃牛”バラ肉の赤ワイン煮込み」をおすすめします。プレミアムブランドの「花乃牛」のバラ肉をじっくり丁寧に赤ワイン煮込みに仕立てました。バラ肉の旨味を極限まで引き出し、「ボルドー」ワインのコクでより高みの味わいに。メルロー種100%で、芳醇かつ滑らかなタンニンの「ジロラット・ルージュ2016年」とは非常に素晴らしい相性となりました。是非、お楽しみ下さいませ!!。

(2021.3.01[MON])

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