「 京都産 鴨のロースト & ヴォーヌ・ロマネ 」

★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ
VOSNE ROMANEE.Les Ormes '13 (Jacques Cacheux) 2,300
ヴォーヌ ロマネ レ ゾルム (ジャック カシュー)
「ジャック・カシュー」の名前が挙がると真っ先に思い浮かぶクリマは、「ヴォーヌ・ロマネ」1級の「ラ・クロワ・ラモー」でしょう。「ロマネ・サン・ヴィヴァン」に隣接する0.6haのこのクリマは“カシュー”家のモノポールというわけではなく、ほかにも2軒のドメーヌが所有していますが、「ジャック・カシュー」を代表するクリマとしてよく知られています。
もともと「サン・ヴィヴァン」修道院の畑として、今日の「ロマネ・サン・ヴィヴァン」に含まれていた区画であり、80年代半ばには「ジャック・カシュー」が特級昇格をINAOに申請した経緯もございます。
ラベルに見える十字架(クロワ)はこのクリマの石垣上にあり、「ヴォーヌ・ロマネ」村にある5つの十字架のなかでも一番古いものだといわれています。
「ジャック・カシュー」が所有する畑の面積は合計6.7ha。ほとんどが「ヴォーヌ・ロマネ」ですが、「ニュイ・サン・ジョルジュ」と「シャンボール・ミュジニー」にも小さな区画を所有しています。
村名「ヴォーヌ・ロマネ」はクリマごとに醸造し、5つの銘柄に分かれます。それぞれが異なる個性をもっており大変興味深いです。 94年に“ジャック”は引退し、現在、ドメーヌの当主は息子の“パトリス”が務めています。
ブドウ栽培はリュット・レゾネ。ブドウは完全に除梗し、ステンレスタンクを用いて醸造されます。11〜15度の温度で1週間の低温マセレーションの後、自生酵母による自然発酵。その後、17ヶ月の樽熟成を施します。新樽率は村名で3分の1、一級以上は100%と高めですが、“パトリス”の造るワインは全体に果実の凝縮度が高いため、新樽を受け止めるには十分です。
透明感のあるやや深みのルビー色。香りはカシスリキュール、ブラックベリー、スミレの花、ペッパー、バニラ、チョコレート、キノコ等ピュアで非常にエレガントな様相。口に含みますと力強さと気品を同時に感じさせてくれます。爽やかな酸が後のほんのり甘いリッチな果実味にうまく溶け込んでおり、たっぷりとした味わいは、高い満足度を与えてくれます。
今月のマリアージュのお相手は「京都産 鴨のロースト そのジュと赤ワインのソース」をおすすめします。鶉亭ではお馴染みの京都は与謝野町の飼育の鴨を丁寧にロースト、歯切れが良く、その上非常にジューシーです。鴨のミンチや骨からジュをとり、贅沢に「ヴォーヌ・ロマネ・レ・ゾルム2013年」と合わせたソースでお召し上がりください。穏やかな風味で旨味十分な鴨肉と非常にエレガントで早くもリキュールのようなまろやかな果実感を漂わせる「ヴォーヌ・ロマネ」ワインとは非常にリッチなマリアージュとなりました。是非、お楽しみ下さいませ!!。
(2018.4.01[SUN])