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うづらてい

Author:うづらてい
京都木屋町のワインダイニングです。

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「 ’11 ヴィンテージ 」

J F-Mugnier

前回の「新着情報」でお伝えしましたように、ブルゴーニュ赤ワインの「’09」、「’10」の後を追う「優良年」が「’15」まで飛びそうで、次年の「’11」で何か良いものを物色中です・・・実際「’11」は、前年、前々年に比べると見劣りする年で全体の果実味のボリューム感に欠け、酸がファーストアタックに出すぎてしまう「痩せた味わい」のワインが多く、こう言う年は「作り手の力量」が問われるヴィンテージで「西村酒店」さんのリストにあった“シャンボール・ミュジニィ”村に本拠を構える、名門ドメーヌ“ジャック・フレデリック‐ミュニエ”の「ニュイ・サン‐ジョルジュ.クロ ド ラ マレシャル」を頂いて、早速テイスティングしてみました・・・色調は「’09」「’10」に比べると淡く、外側にうっすらとオレンジ色に逃げていくトーンで、トップノーズにも「濡れた犬の香り」ならぬ「動物臭」もあって、早くも「熟成」の域を感じさせる仕上がりです・・・勿論“ピノ・ノワール”の特徴を十分に発揮していますが、鉱物質でマスキュランな「ニュイ・サン‐ジョルジュ」と言うより、本拠地の「シャンボール・ミュジニィ」のチャーミングでフェミナンなワインのイメージです・・・と言う事で、このワインは近々、当店のワインリストに「オンリスト」されます・・・。

(2016.3.23[WED])

「 内田ファームの鶉のロースト & ニュイ サン ジョルジュ 」

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★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ

NUITS ST-GEORGES.Les Chaliots (Michel Gros) '10 2,300
ニュイ サン ジョルジュ レ シャリオ (ミッシェル グロ)

「ヴォーヌ・ロマネ」村におけるかつての大ドメーヌ、「ジャン・グロ」は、96年に3人の子供への相続が完了。
「リシュブール」を妹の“アンヌ・フランソワーズ”に譲る代わり、「ジャン・グロ」の看板となるモノポール畑、「ヴォーヌ・ロマネ」1級「クロ・デ・レア」2.12haを継承したのが長男の“ミシェル・グロ”。また、「ジャン・グロ」のラベルが消滅するはるか以前から、実質的に「ジャン・グロ」のワインを造っていたのも“ミシェル・グロ”なのです。
あらためて“グロ”家の家系について述べますと、“ジャン・グロ”にはほかに3人の兄弟がおり、兄の“ギュスターヴ”と妹の“コレット”はグロ・フレール・エ・スールを創設。このふたりには子供がなかったため、“ジャン”の次男、つまり“ミシェル”の弟である“ベルナール”が跡を継いでおります。
“ジャン”の弟の“フランソワ”は「ドメーヌ・フランソワ・グロ」を立ち上げ、娘の“アンヌ”が成長すると「ドメーヌ・アンヌ・エ・フランソワ・グロ」に改名。95年以降、「ドメーヌ・アンヌ・グロ」として継承されました。
“ミシェル”の妹、“アンヌ・フランソワーズ”は「ポマール」の“フランソワ・パラン”に嫁ぎ、“ジャン・グロ”の生前贈与が始まった1988年に「ドメーヌ・A-F・グロ」を創設。ワインを醸造しているのは夫の“フランソワ・パラン”でございます。
このように現在、“グロ”を名乗るドメーヌは全部で4つ存在するということです。私、森下も何度も頭がこんがらがります、ソムリエ泣かせのお家事情でございます。
「ドメーヌ・ミシェル・グロ」は「ヴォーヌ・ロマネ」村、「ニュイ・サン・ジョルジュ」村、「シャンボール・ミュジニー」村に畑を所有。特級畑としては「クロ・ヴージョ」の最上部に0.2haの区画を所有しております。
赤ワインの醸造は手摘みで収穫後、ブドウ畑の中で選果。3〜6人の摘み取り人に対しひとりの選果人をつけているそうです。醸造所に運ばれたブドウは100%除梗。1996年以降、ドメーヌでは補糖を一切せず、万が一、熟度が足りない場合にはエントロピー・エヴァポレーター(逆浸透膜法、簡単に申しますと圧を加えて水分を取り除くこと)を用いて果汁を濃縮します。
今回ご紹介の「ニュイ・サン・ジョルジュ・レ・シャリオ2010年」畑の所有面積は0.82 ha、この畑の名前は「シャイユ」(小石)に由来しています。畑は「ニュイ」の町より南側、扇状の沖積地にあり、石がとても多い。表土は粘土質で石灰が少なく、シャイユや珪素が豊かに存在します。また、赤みがかった一種のシレックス(火打石)がところどころに見られるそうです。非常に濃い目の色調をもち、果実味が前面に押し出され、オークの香ばしいフレーバーが非常に豊かに感じられます、どっしりとしたミネラル感は強いコシとなり、重厚な飲み口となっております、もちろん長期熟成の潜在能力は非常に高いのですが、不思議と早くから熟成は始まるようで、「ミシェル・グロ」を楽しむには非常にうれしい一本に仕上がっております。
今月のマリアージュのお相手は「三河 内田ファームの鶉のロースト そのジュとトリュフのソース」をおすすめします。ご好評いただいております「三河の山吹きウズラ」、愛知県、東三河で地元名産の大葉を与えられて育てられています。なんといっても抜群の鮮度、むっちりとした肉感から適度な歯ごたえが楽しめ、クセのない穏やかな旨みは病み付きになります。モツつきで頂いておりますので、いろいろな臓物もお楽しみいただけます。濃厚な果実味、重厚な飲みごたえ、微かな動物香をまとった「ミシェル・グロ」の「ニュイ・サン・ジョルジュ」と最高の相性でございます。12周年の感謝の気持ちを込めてご用意させて頂きました、どうぞお楽しみ下さいませ!!!。

(2016.3.01[TUE])

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