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京都木屋町のワインダイニングです。

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「 ヴァンデ産 鶉とフォワグラの取り合わせ & ポマール・ジャロリエール 」

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★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ

POMMARD.Les Jarollieres (Pousse D'or) '08 2,500
ポマール レ ジャロリエール (プスドール)

かつて「ロマネ・コンティ」のオーナーであった“デュヴォー・ブロシェ”家の所有地の一部が、「ドメーヌ・ド・ラ・プス・ドール」です。1964年、投資家たちにより再構築され、その時に醸造長となったのがあの有名な“ジェラール・ポテル”でございます。やがて、“ポテル”が株式の半分を取得し、もう半分をオーストラリアの投資家たちが所有していましたが、1997年に“ポテル”が急死するところとなり、ドメーヌは売りに出され、これを購入したのが現オーナーの“パトリック・ランダンジェ”なのです。彼は医療機械、とくに整形外科のビジネスで成功した人物ですが「ヴォーヌ・ロマネ」村に別荘をもっており、いつかは畑を買い、この別荘をドメーヌにしたいと夢想していたとか。そんな折、「プス・ドール」売却の話を耳にしたようです。手に入れるや否や、200万〜300万ユーロの資金を投じて、醸造施設や発酵用の木桶、他の設備も一新。1999年に完成した醸造施設は6層構造になっており、収穫から醸造、樽熟成、瓶詰めまで、ポンプを一切使わず重力でブドウ果汁やワインが流れる仕組みになっています。“ランダンジェ”が投資したのは設備だけに止まらず、ブドウ畑の拡張も盛んに行われています。1998年に「コルトン・クロ・デュ・ロワ(1.45ha)」と「コルトン・ブレッサンド(0.48ha)」を手に入れ、2004年に「ピュリニー・モンラッシェ1級カイユレ(0.73ha)」。そして2008年には「シャンボール・ミュジニー」の「ドメーヌ・モワンヌ・ユドロ」を買い取り、村名「シャンボール・ミュジニー(1.41ha)」、1級の「グロゼイユ(0.52ha)」、「フースロット(0.42ha)」、「シャルム(0.19ha)」、「レ・ザムルーズ(0.20ha)」、そして特級「ボンヌ・マール(0.17ha)」をラインナップに収めることになりました。その代わり、2009年に「サントネイ」村1級の「グラヴィエール」は売却しました。ブドウ栽培はすべてビオロジック農法がとられています。赤ワインの醸造では木桶とステンレスタンクを併用し、7日間の低温マセレーションの後、日に2回のピジャージュをしながら長いキュヴェゾンを施す。樽熟成は1級で1/3、特級で40%前後。トータルで15ヶ月間。
今回ご紹介のワイン「ポマール・レ・ジャロリエール」は「ポマール」村の一級畑になります、新樽率30%で18ヶ月熟成。畑の30%を占める古樹は1925年の戦前に植樹されたものです。色調は濃いルビー、赤、黒系果実の風味がふんだんに感じられます。隣接する「ヴォルネ」村一級畑「フレミエ」とは地続きで双子と評されるほどワインの特徴が似ているといわれています、「プス・ドール」の「ジャロリエール」は「ポマール」にしては熟成が早く、繊細でシルクのようなタンニンが印象的です。秀逸な「ヴォルネ」を彷彿させる逸品に仕上がっています。ですが、そこは「ポマール」、「ヴォルネ」とは一線を画す力強いタンニンが潜んでおり、果実味、酸、そしてタンニン、それぞれの要素が高次元でバランスよくまとまり、若いうちから十分に楽しめ、熟成にも耐え得るタイプです。力強さとエレガンスのせめぎ合いが面白いワインです。
今月のマリアージュのお相手は「ヴァンデ産 鶉とフォワグラの取り合わせ 赤ワインソース」をおすすめします。フランスからの鶉とフォアグラを取り合わせに。ソースはシンプルに鶉のジュをベースにポルト酒と「ポマール・レ・ジャロリエール2008年」で仕上げ、サマートリュフを散らしております。意外と淡白な鶉肉がフォアグラやサマートリュフと一緒になることによって一層味わい深い一皿になりました。エレガント且つパワフルな「プスドール」の「ジャロリエール」とはとても良いマリアージュとなることと思います。是非、お楽しみくださいませ!!!。


(2014.5.01[THU])


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