「 三河山吹き鶉のソテー & ヴォルネ レ ミタン 」

★お勧めグラスワインとお料理のマリアージュ
VOLNAY.Les Mitans '18 (Serrigny) \ 2,300
ヴォルネ レ ミタン (セリニー)
「ラドワ・セリニー」村の「セリニー」と同じ綴りなので、てっきり「セリニー」村の造り手とばかり思えば、じつは「サヴィニー・レ・ボーヌ」村の造り手でございました。“セリニー”とはふたり姉妹の姓でございました。
ドメーヌは「サヴィニー」村を中心に7haのブドウ畑を耕作し、現当主の“マリー・ロール”で4代目となります。19世紀末、姉妹の曽祖父が「サヴィニー」村に移り住み、ブドウ栽培を開始。ドメーヌは曽祖父から祖父、祖父から父へと受け継がれてきました。
男兄弟はなく、長女の“マリー・ロール”は「ボーヌ」村の醸造学校を卒業し、1988年から父の元で修行し、小さい頃から祖父の畑仕事につき添うほど、ブドウ栽培とワイン造りの申し子だったといいます。
2歳年下の次女“フランシーヌ”は大学で薬学を専攻。しかし、”ブルゴーニュのテロワールに呼ばれ”、彼女もまたワイン造りを志し、94年から「ボーヌ」村の醸造学校に通い始めたそうです。そんな矢先、ふたりの父が95年に急逝。それぞれ25歳と23歳の若さで、ドメーヌの舵を任されることになったといいます。
2016年、“フランシーヌ”が急逝し、一時“フランシーヌ”のご主人である“ジャン・リュック・ルソー”がサポートしていましたが、現在はマリー・ロールがドメーヌを支えている。
ブドウ栽培はリュット・レゾネ。収穫は熟練の人々による手摘みで、ブドウが潰れないよう10㎏の小さな収穫箱を使っています。醸造所での選果も厳しく、2割ものブドウをはずすことも珍しくないらしいです。
赤ワインは、ブドウを100%除梗し、ステンレスタンクで発酵を行い、キュヴェゾンの期間は平均25日。毎日、ピジャージュを1回、ルモンタージュを1回の抽出を行います。タンクからワインを引き抜いた後、白と同じく1~4年使用した樽に移して14~16ヶ月の熟成を施します。姉妹の手がけるワインは、「ブルゴーニュ」の伝統的なスタイルに加えて、フェミニンなタッチが感じられます。
色調は意外と濃いルビー色、花のような香りが特徴で、スミレやスパイスのニュアンス、赤い果実のアロマがはっきりと現れます、骨組みがしっかりとし、引き締まっていますが、繊細なテクスチャーです。アフターにミネラルを感じられる実にエレガントなワインでございます。
今月のマリアージュのお相手は「三河山吹き鶉のソテー そのジュと赤ワインのソース」をおすすめします。愛知県は豊橋の「山吹き鶉」を丁寧にローストし、鶉のジュと「ブルゴーニュ」ワインを詰めたものをベースにソースをご用意致しました。繊細なタンニンと丸みのある果実の「ヴォルネ・レ・ミタン」と非常に素晴らしい相性となりました。是非、お楽しみ下さいませ!!。
(2022.11.01[TUE])